2011-06-26(Sun)
先週は、久しぶりに映画を観てきた!
『赤ずきん』…という題名だけど、童話の実写化ではなくて、童話のキーワードを使ったファンタジー殺人サスペンスです。
つかこういう「事件もの」って自分には登場人物全員が犯人に思えてしまって、最後まで真犯人がわからない…w
ちなみに上の予告編動画、途中にNINの"The Hand That Feeds"(YouTube)が使われてる。
以下は思いっきりネタバレ感想メモ。犯人の正体バレがありますご注意!
物語の舞台は、中世ヨーロッパの山奥の村。
人食い狼の言い伝えが在って、満月の夜には家の外には出ないようにしてたんだけど、主人公ヴァレリーの姉が何故か外出して殺されてしまう。
村にやって来た魔物ハンターの神父は「人食い狼(人狼)は村人に紛れている」と主張。んなわけねーべ!と村人たちが宴を開いてる最中に、人食い狼が村を襲撃。ヴァレリーにだけわかる言葉で「ついてこい、一緒に村を出ろ」と話しかける。
人狼の正体は誰…?という展開。
どいつもこいつも疑わしく見えてしまった…w
事件直前に「一緒に村を出よう」と話してた幼なじみで恋人のピーター、親が勝手に決めた婚約者のヘンリー、狼と同じ色の瞳で同じ匂いがする祖母…
劇中の村人たちも疑心暗鬼で、疑いをかけられてる弟を助けたくて「ヴァレリーは魔女」って言ってしまったり、友人だった子が「私は騙されない!あんたは魔女」なんて囁いてきたり。
人狼の正体は、ヴァレリーのお父さん。
お父さんは人間がたくさんいる都会に出て暴れたくて、娘たちも連れていこうと思ったのに、姉ルーシーには狼の言葉が通じなかった。
ルーシーが血が繋がってない(姉妹の母とヘンリーの父親の間にできた子供)ことに気づいたお父さんは、ルーシーもヘンリー父も殺して、自分の妻は殺さなかったものの怪我を負わせる。更に、何か勘付いてしまったお祖母ちゃんも殺害して料理。
最終的に狼お父さんは退治されるけど、噛まれたピーターが人狼になってしまう…恋人が人外になって一緒にいられなくなってしまう展開は、パイレーツ・オブ・カリビアンやドーン・オブ・ザ・デッドなどでもお馴染みのパターンですね。
ピーターが村を出て行った後、ヴァレリーは人間として生きる道を選んでヘンリーと結婚…したのではなく、お祖母ちゃんが暮らしていた森はずれの家に一人で住んでる。優しくてちょっとヘタレだったヘンリーは、事件以降みんなを守るために勇敢な騎士になった。
風景の映像(CG混じりかな)がすごく綺麗だった。なんかベルセルクに出てくる山や村みたいな。ベルセルクはあくまでも架空の世界だけど、ウチの弟いわく軍装なんかは実際の中世ヨーロッパにかなり近いそうなので、風景や服装に関してもやっぱ実際こんな感じだったのかな。
ソロモン神父が持ってきた拷問器具が怖い…「ファラリスの雄牛」みたいな感じで象の形したやつ。この神父は、狼に噛まれた部下を簡単に殺したりするんだけど、人狼だった奥さんを自分の手で殺さなければならなかったってのが、魔物退治における過激な行動の原因なんだろーね…そう考えると、ちょっとかわいそうだな。
姉妹のお母さんは、なんで勝手に婚約を決めたのかな。ヘンリーの家は裕福だから幸せになれる、自分もヘンリーの父を愛してたのに別の人と結婚したけど、愛情は後からついてくる、とか…
自分が望まない結婚したのに、同じことを娘にも強要するのか。それとも、自分たちの代わりに子供世代を一緒にさせることで何か擬似的に満足したかったのか?
劇中で使用されてるFever Rayの曲。たしか宴の場面だったような。
✦民話想 赤ずきんちゃん (円環伝承 ~神話・民話・雑学のサイト~)
童話の由来になった伝承や考察など詳しいサイトさま。勉強になります(・ω・)